給湯器のタイプ

設置タイプ

給湯器の取り付け場所によって、以下のようなタイプがあります。

据置

一戸建てがほとんどで、ブロックの上や地面に設置されています。給湯器の横から配管が出ているのが特徴です。

壁掛

一戸建てやマンションのベランダなど、外壁に取り付けされています。給湯器の下から配管が出ているのが特徴です。
※配管カバーがされていて配管が見えづらい場合もあります。

PS設置

PS(パイプスペース/パイプシャフト)とはマンションなどの集合住宅の建物にある、上下水道やガス管等の配管スペースのこと。普段は玄関脇や共用廊下などの鉄扉の裏に隠してあります。

集合住宅の場合、ベランダが狭い場合はPS内に壁掛給湯器を設置します。PS設置の給湯器は、取付場所によって以下の排気タイプがあります。

排気タイプ

ガス・石油給湯器は空気中の酸素を大量に使って二酸化炭素を排気します。設置場所によっては空気が足りなくなることがあるため、排気方法によって以下の種類があります。

開放型(屋外設置)

戸建住宅に一番多いタイプです。屋外の外壁沿い(庭)に取り付けるため、空気が足りなくなる心配がありません。

壁掛型

据置型


PS設置の排気タイプ

集合住宅の場合、手すり壁や緊急避難通路などで排気が妨げられる場合があるので、消防法や各自治体の条例で設置できる給湯器が細かく定められています。そのため元から取り付けられている給湯器と異なる形式の給湯器に交換することはできません

集合住宅の設置の一例

PS標準型

戸建住宅に使われる壁掛給湯器と外観・排気方式が同じで、PS内に埋め込むように設置します。機種によっては兼用できるものもあります。通常は35cm幅ですが、幅の狭いPSにも設置できる25cm幅のスリム型もあります。


PS前方排気型

排気用の丸穴が突き出しているタイプです。共用廊下に取り付ける際、手すり壁などで給湯器の排気が滞留しやすい場合に使われます。排気口を丸く細くすることで排気を直線的に遠くに飛ばし、手すり壁やフェンスを飛び越えるようにして建物の外に排出します。

機種によっては次の扉内設置型と兼用できるものもあります。

PS扉内設置型

PS扉内設置型給湯器の正面パネルを見せず、丸い穴だけ突き出して扉の中に隠すタイプです。

給湯器を見せたくないというデザイン上の理由で選ばれているのではなく、階段脇や廊下の広さを十分に取れないよう所には、消防法で延焼防止の隔壁として鉄扉を取り付ける必要があるので、このタイプを取り付けます。

また丸穴の排気口に排気筒を延長するタイプもあります(PS扉内延長前方排気型)。

PS扉内上方排気型

PS上方排気型こちらは扉の中に完全に隠してしまうタイプ。天井等の配管を通って排気されます。給湯器の周りが壁などでふさがれているような、排気されにくいような場所だとこのタイプが設置されています。

PS扉内後方排気型

PS後方排気型こちらは給湯器の後ろ(裏側)から排気するタイプ。給湯器が避難通路やエレベーター等と隣接するような場合、消防法でこちらを使うよう定められている場合があります。

外から見ると上方排気型と見分けがつかず、扉の中をのぞいても上方排気型と区別するのは難しいです。

アルコーブ型

PSアルコーブ型「アルコーブ」とは玄関を廊下から少しくぼませた空間のこと。玄関ドアが見えにくくなるので、出入りの際にプライバシーが若干保てる作りになっています。

ただしこの横壁に標準型の給湯器をつけてしまうと、くぼみに排気が溜まってしまうことがあるので、排気カバーをつけて横から外に向けて排気させる仕組みになっています。

FE・FF式(屋内)

屋内に給湯器を設置する場合、排気筒などを使って排気ガスを外に出します。

室内の空気を使って燃焼し、排気ガスをファンなどを使って強制的に外に排出するのがFE(強制排気)式で、ファンなどを使って室外から給気筒を通して空気を取り込み、排気ガスを外に排出するのがFF(強制給排気)式です。

なお排気筒や給排気トップ等はステンレス(SUS304 かそれと同等)製と法令で定められており、メーカー指定のものが推奨されています。詰まりや腐食がなくても交換が必要になることがあるため、給湯器本体以外に部材費がかかることがあります。

壁掛型上方排気式(FE)

壁掛型上方給排気式(FF)

壁掛型後方給排気式(FF)


浴槽の穴のタイプ 『1つ穴』と『2つ穴』

浴槽(バスタブ)の内側面に開いている穴の数で、給湯器の種類がわかります。

1つ穴

1つ穴

2つ穴

2つ穴

1つ穴タイプ

「1つ穴」は中に2つの管があり、給湯器のポンプで強制的にお湯を循環させる「強制循環式」。水流があるため湯あかが留まらず、浴槽のお湯の温度にムラができにくいのが特徴です。自動で湯張りや追い焚き※もできます。
※「1つ穴」の中には差し湯・湯張りのみのものもあります。

2つ穴タイプ

古い浴槽には2つの穴が開けられているものが多いですが、この「2つ穴」タイプは自然循環式の風呂釜に多く使われています。対流という温度差を利用した水の流れでゆっくりと浴槽内の水を循環させてお湯を沸かします。そのため湯あかが溜まりやすく、お手入れが大変。浴槽の上の方ばかりお湯が熱くなるなどの欠点があります。

風呂釜と置換えのできる浴室隣接タイプの給湯器もあります。

給湯能力について

ガス給湯器

ガス給湯器の給湯能力は号数で表すことができます。この数が大きいほど一度に大量のお湯を使うことができます。水温+25℃のお湯を1分間に24L出せれば24号となります(配管の太さや水道圧などによっては、十分な量を出せない場合もあります)。

16号

一人暮らしなど、同時に2ヶ所以上でお湯を使わない所に向いています。

20号

お風呂と台所で同時にお湯を使うような2~3人の世帯向け。ただし冬場は水温が低いために給湯器に負荷がかかり、シャワーや洗面台などで同時に使うとお湯の出が悪くなります。その場合は24号以上がお勧めです。

24号

家族で余裕でお湯を使いたいときには、このサイズ以上がおすすめです。

石油給湯器

石油給湯器の給湯能力は、号数ではなくkW(キロワット)で表します。毎分出湯量=給湯負荷(kcal/分)÷(湯温-水温)の計算で求められる数字で、1時間に1,000リットルの水を1℃上昇させるためには、1,16kW(1,000kcal/h)の熱量が必要となります。

家庭用では以下の2種類があります。

3万キロ(36.0kW)

2~3人の世帯向けです。冬場に同時に2ヶ所以上でお湯を使うと、若干お湯の出が悪くなります。

4万キロ(46.5kW)

3~5人以上の世帯向けで、冬場でもお風呂と台所で同時にお湯が使えます。

出湯方式について

石油給湯器の場合、お湯を沸かす方式に直圧式貯湯式があります。

直圧式

水道直圧式とも言い、水道の圧力で熱交換器内のパイプ(銅管)を通ってお湯を作ります。ガス給湯器もほとんどこの方式で、使いたいときにお湯がすぐ使えるので、最近はこちらが主流になりつつあります。

貯湯式に比べ燃料も節約できて出湯も早いのですが、熱交換器内の配管が細いため、井戸水などミネラル分の多い水を使うと詰まって不具合を起こすことがあります。

貯湯(減圧)式

貯湯式や減圧式などいろいろな呼び方がありますが、ヤカンでお湯を沸かすように、ステンレス製のタンク(缶体)内に水を溜めて下から温めてお湯を作る方式です。

構造がシンプルなので水質を選ばず詰まり等のトラブルは少ないのですが、お湯が沸くまでに時間がかかるため、お湯を大量に使おうとすると、お湯切れを起こすことがあります。また水道圧が強すぎると缶体が壊れるので減圧弁を設けていますが、その分お湯の勢いがなくなります。タンクを内蔵している分、直圧式に比べてサイズが大きくなるため設置場所を取ります。

出来るだけタンクを小さくしてお湯を沸かす時間を短縮できるようにしたセミ貯湯式や、出湯の際にポンプで水道圧を上げて2階でも出湯できるようにした高圧式などがあります。