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たにぃ 給湯器よもやま話18 2015年1月21日

場つなぎにと思って書き始めた「給湯器よもやま話」も、なんだかんだで18回目。いっそ20まで書いてみましょうか(えー)。

さて今回のテーマは「煙」(けむり)。「火のない所に煙は立たぬ」と言いますが、火を使う給湯器から出る煙について。

実は先に答えを言うと、通常ガス給湯器からは煙が出ません。もし煙が出てきたら故障の可能性があります。

なぜならガスや石油などの炭化水素と呼ばれる燃料は、完全燃焼すると二酸化炭素(CO2)になります。ガスも炭素と水素の化合物なので、燃えて酸素と結びつく状態を以下のような化学反応式であらわせます。

 C3H8 + 10O2 → 4H2O + 3CO2 (プロパン)

物理化学嫌いの人はびっくりさせちゃってごめんなさい。とりあえず、ガスに含まれる添加物や不純物など細かいところはともかく、石油やガスが燃えたら、人間の吐く息と同じように二酸化炭素になると思ってくれればOKです。

このように物が燃えて(酸化反応)安定した別のもの(酸化物)に変わる状態を完全燃焼といいますが、燃えるときに酸素や熱が足りなかったりすると不完全燃焼を起こします。その場合、煙や一酸化炭素(CO)などが出ます。

実はこの不完全燃焼がくせもの。燃え切れなかったものはほとんどが不安定な物質だったりします。物理科学の法則では、こうした物質は何かと結びつきたがる性質があるのですが、こういった不安定な物質って人間にとってであることが多いんです。

タバコはともかく焚き火などから出る煙って、息苦しかったり咳き込んだり、目に入れば刺すような痛みが出るため、好きな人はいませんよね。これは煙の成分が安定した物質に変わろうとして、体から酸素や水分を奪ってしまうから。

もっと怖いのは一酸化炭素(CO)で、こちらは煙と違って無色無臭なので、身体が深刻な状態になるまで、吸っていることに気づきにくかったりします。以前にも書きましたが、一酸化炭素は空気中に1%でもあれば数分で死に至るという猛毒。まさに静かに忍び寄る悪魔のような存在です。

人間が体を動かすためには、エネルギーを燃やすための酸素が必要です。その酸素を運ぶのが血液で、その中にはヘモグロビンという鉄を含むたんぱく質が含まれています。通常そのヘモグロビンは肺から取り入れた酸素を取り入れて体中をめぐって酸素を届けています。

しかし一酸化炭素は不安定なため、スキさえあればすぐに何かと結びつこうとします。そのため肺の中に入ると酸素よりも300倍の結合力でヘモグロビンと結びついてしまうので、次第に体中が酸欠を起こしてしまいます。気づいたら手足がしびれて動けなくなってしまい、逃げることもできなくなってしまうのです。火災で煙を吸って逃げられなくなるのはこのためです。

などと書くとガス器具は恐ろしいと思われてしまうでしょうがご安心ください。実は現在販売されているガス機器には必ず不完全燃焼防止装置が取付けられています。もし一酸化炭素などが発生しても、すぐに機械が止まるようになっています。

では次回は不完全燃焼防止装置について取り上げてみようと思います(次回があれば)。


たにぃ | 11:27

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